スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【ミャンマー音楽事情】 スさんとの出会い

Su Zar Zarさんと

先日、ミャンマーの音楽家、ス・ザ・ザさんとお会いしてミャンマーの音楽事情についてお話を伺いました。

私がスさんを知ったきっかけはNNAという通信社が発行している情報誌「カンパサール」です。
スさんが紹介されていた記事を読み、グッときたのでした。

記事はこちら。
「カンパサール」2015年1月号

スさんはミャンマーの国立音楽大学の教員をなさっていらっしゃるのですが、2008年から東京芸術大学大学院に留学なさっています。専門は民族音楽だそうです。
ご自身はヴァイオリンも竪琴もも演奏なさいます。
このたびめでたく、博士論文が受理され、博士号を取得なさったそうです。
すごいですね。日本語で音楽学の博士論文を書いたんですよ。日本語は日本に来てから学んだそうですよ。
なんてすごいんでしょう。


竪琴といえば私たち日本人にとっては「ビルマの竪琴」を思い出すのですが、もうね、日本人にとって衝撃の事実をスさんから聞いてしまいました。

衝撃の事実1 ☆ 竪琴は立って演奏しない
 床に座って演奏するか、椅子に座って演奏するか…立って演奏はしないそうです。

衝撃の事実2 ☆ コードをボロロ~ンとは演奏しない
 二本の指だけで演奏するので、映画の様に「ボロロ~ン」とは演奏しないそうです。あれはハープの吹き替えじゃないかと。

衝撃の事実3 ☆ お坊さんは竪琴を演奏しない
 ミャンマーの仏教はは小乗仏教。お坊さんは音楽禁止!お経さえ、一つの音を伸ばすことは禁止だそうです。お坊さんが竪琴を弾くなんて絶対ないそうです。

OMG!
「ビルマの竪琴」って中学生の頃に学校の体育館で観た記憶があるのですが、「水島~、一緒に帰ろう」とか「埴生の宿~♪」とか、随分感動してみていたのに、実は突っ込みどころ満載の映画だったんですね。。。

「埴生の宿」はイギリスの作曲家、ビショップのオペラ「ミラノの乙女」の中で歌われた「Home! Sweet Home!」という曲です。なので、日本の歌ではありません。
でもなぜ日本人にこれだけ浸透しているかというと明治22年に「唱歌」として中学校の教材に掲載されたことがきっかけのようです。邦訳がつけられ学校教育を通してヨーロッパの音楽が日本に入っていきました。

この「唱歌」ですが、昔は学校での音楽の授業のことを「唱歌」と呼んでいたようです。明治22年は1890年。120年以上前に入ってきた曲が今も歌い継がれているってすごいと思いませんか?
他にもそういう曲がたくさんあって、私たちは当時の文部省の方々には感謝しないといけないですね。素晴らしい曲をたくさん紹介してくださったおかげで、日本には世代を超えて歌える曲がたくさんあるのですから。

この「唱歌」に関する話をスさんにもしたのですが、ミャンマーにもそういうものがあるのか聞いてみたのです。
ミャンマーの学校では音楽は必修ではないそうです。選択授業なので、先生の裁量で体育のような授業だったりすると音楽に触れる機会がない子供もいるのだそうです。

スさんは、音楽が人が生きていくうえでなくてはならない素晴らしいものだということを教育を通して伝えたいという考えていらっしゃり、国の音楽教育制度を作っていきたいという大きな志をいだいていらっしゃるのです。

自国の音楽の次世代への継承、音楽教育の確立、外国へのミャンマーの伝統音楽の紹介…こういったことに情熱を傾けていらっしゃいます。

このあたりが、私がこれから力をいれていきたいと思っていることと通ずるものがあるな~と思っています。

昨年夏にシンガポールに行った時も感じたのですが、日本の唱歌って実は世界的にも特殊なものなんじゃないかと。
教育制度の中にガツンと取り入れたことが日本が音楽が盛んになったことに一役買っているのでは??と思ったりするのです。

「新興国は経済的に豊かじゃないから、まだまだこれから」というのは確かにそうかもしれないのだけど、明治の日本が経済的に豊かだったかといえばおそらくそんなことはなく…やっぱり教育の中にそれがあったかどうかが大きい。

今回、スさんとお会いした中でもう一つびっくりしたことがあります。それは…

ミャンマーにはグランドピアノが1台もない…ということです。

国立芸大にも1台もないそうです。アップライトピアノで練習、音大生がですよ。
かなり衝撃的でした。
なんとかできないものでしょうか?

うちの実家にすらグランドピアノがありますよ。

家で物置になっているピアノ、ありませんか?
中古の楽器屋さんで捨てようと思っているピアノ、ありませんか?
輸送費、30万円位ポーンと出してくれる素敵な大人の方はいらっしゃいませんか?


ミャンマーにグランドピアノの1台ぐらい、送ってあげたいなぁ。

なんとかならないかなぁ。

今、それが実現できるように思いを巡らせ始めたところです。

ご協力いただける方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご連絡ください!!
スポンサーサイト

音楽体験 in Singapore 第2回 スタジオを借りて練習してみた

library@esplanade

2014年8月24日。
夏季休暇を利用して訪れたシンガポール。
普通の観光もいいけれど、どうせならいろいろやってみよ~ということで、シンガポールで音楽スタジオを借りて練習してみました。

事前に日本からシンガポールの音楽スタジオについてリサーチしてみましたが、音楽教室は見つかるもののレンタルスタジオについてはよくわからず。

音楽の専門学校でも教室やホールの貸し出しを行っているようだけれども、一人で練習するには広すぎるし、お値段も高い。

というわけでもう直球ど真ん中に質問しちゃおう!で、シンガポールの新国立劇場に相当する「Esplanade Theaters」に問い合わせしてしまいました。
「私、日本のオペラ歌手の池野博子と申しますが・・・。かくかくしかじかでシンガポールで声楽の練習ができるピアノつきの小さなスタジオを探しています。そちらの施設をお借りできませんか?」

担当者の方がすぐにメールでお返事をくださり、
「Esplanadeには大きなスタジオしかなく、希望の日程はすでに予約があるので難しい・・・。でもここに問い合わせ見てください!」

ということでご紹介くださったのがこちらのlibrary@esplanade。
問い合わせしたところ、ピアノ付の練習室が1時間あたりS$6.10(500円ちょっと)で貸出してくださるとのこと。
ということで、3日間で4時間お借りすることにしました。

さて、それでこの日に伺ったのが初日にガラ・コンサートを聴いたコンサートホールと同じ施設の3階にあるアート系の図書館、library@esplanade。

カウンターで「日本からきたHirokoです!」というと、予約表で確認をして、電子キーをくださいました。
お支払いもその場で事前に支払うのですが、現金は不可。
ezlinkカードという日本でいうスイカとか、パスモのような鉄道系のカードでの支払いになります。
(チャージはMRTの駅でしかできませんので事前にチャージしておく必要があります。)

図書館は映像資料や楽譜など、日本で話題になっている武雄図書館よりもっと充実しているかも~という設備です。
じっくり見られませんでしたが、楽譜もクラシックもそうでないものもたくさん置いてありますし(オペラのスコアも歌曲もたくさんありました。古いけど。)、カフェも併設されています。
ロビーにはグランドビアのが置いてあり、ミニコンサートが開けるようになっています。
もちろん併設のカフェからもその演奏を聴くことができる作りになっています。

library@esplanade_lobby

楽譜の棚をずずいと進むと閲覧コーナーがあります。
といっても、スタバにあるどっかりとしたソファばりのイスが並んだゆったりした空間です。
そして、その突き当りに何やらガラス張りのスケルトンのお部屋が…。

そうです、この閲覧コーナーの真横にあるスケスケのお部屋が練習室になっているのです!!!!!!!

ドアの隣にカードキーをかざすと鍵が開き、ガラス戸をあけると・・・・こ~んな感じのお部屋が。。。

piano practice room




Wow !!! Ocean Vieeeeew !!!

しかーし、閲覧コーナーからこちらも丸見え~~~。

たぶん防音ではないお部屋~~~。

つまりは声も図書館中に丸聴こえ~~~~!!!

piano practice room2

室内にはこんな注意書きが。

piano practice room3


部屋の大きさは4畳半ぐらいですかねぇ。
ピアノはアップライトと電子ピアノの2台。
アップライトはクリストフォリ。
調律の具合はボヨヨ~ンな感じ。
あまり弾かれていないのか、音が鳴りにくくて、銀紙を噛んでいるような感じでした(汗)

piano



この環境、さすがに怯みましたが、せっかくここまで来たのですから、恥ずかしげもなく練習するぞーっ。

声楽家の方はわかっていただけると思うのですが、自分の発声練習って他人に聴かれたくないですよねぇ。
その日の第一声なんて、ガリガリしてたりしてますしね。はっきり言って「大丈夫?」と思われるぐらい奇声を発するかのような不思議な発声練習することもありますよねぇ。
ストレッチ体操なんかも、あんまり人に見られたくないですよね~~。

えぇ、私、このときはすべてをさらけ出しましたとも in Singapore (笑)

しかしですね、窓からは海、海が見えるんですよ。
窓のない味気ないスタジオじゃないんです。海を見ながら練習できるんですよ。
あ~、なんてすてきなんでしょう。
深夜3時までの夜遊びも、睡眠時間5時間で午前中に練習していたとしても、心なしかいつもよりいい声がでているような気がしてきました。

だって窓からはこんな景色が見えますのよ。(12時間前にはあのてっぺんで踊ってたなぁ。。。)

marinabay sans

そして2時間のレンタルはあっという間に過ぎていったのでした。

結局3日間で3回利用させていただきました。

「旅先でまで練習するなんて、さすがですね!」
と帰国後に知人から言われたのですが、実は帰国翌日に本番が控えていて…歌っておかないと怖くて怖くて。

練習させていただけてありがたかったです。

そして不思議なことに、閲覧コーナーにいる人、図書館で資料を読んでいる人、誰一人として私のことを怪訝そうな顔で見ていなかったのでした。

皆さん、この音が漏れ漏れの状態に慣れているんですね、きっと。あはは。

こうしてシンガポールでの歌の練習は過ぎていったのでした~♪


音楽体験 in Singapore 第1回 オペラ・ガラコンサートを聴く

8月22日(金)、夏休みを利用してシンガポールへ行きました。シンガポールは今回が初めて。
ちょうどオペラ・ガラコンサートが行われていましたので、ホテル到着後すぐに会場に向かいました。

会場は、Esplanade Concert Hall。エスプラネード駅から地下道で案内通りに進み5分ほどで到着します。
シティ・ホール駅からも歩けます。

Esplanade Theatres on the Bay


外観はまるでドリアンです。そう、あのフルーツの王様といわれるドリアン。このトゲトゲは日よけの役割を果たしているのだとか。
劇場、コンサートホール、小ホールなど、様々な文化施設とレストラン、ショップがこの中に入っています。

Singapore Lilyc Opera Gala Concert 20140822


開演15分前に地下にあるチケットビューローに到着。当日券を購入。よくわからないのでいいお席を購入したら、1階席ど真ん中でした^^
このチケットをもって1階ホールへ。受付のお姉さんに手渡すと、チケットの半券をもぎることなくバーコードをバーコードリーダーへ「ピッ」。これにはびっくり!

そして警備員さんが鞄の中をチェック。録音、録画できないようにということだと思いますが、スマホやカメラを注意されることはありません。

プログラムを購入S$3ぐらいだったかなぁ。300円ぐらいです。


Esplanade Concert Hall

中に入るとこんな感じ。なんてきれいなの~~。


ステージはこんな感じ。
Esplanade Concert Hall Stage

ステージ左側になぜか電子ピアノがあります。チェレスタの代わりかな?

本日の出演者は、日本ではなかなかお目にかかれない国の奏者の皆様でした。
指揮者はシンガポール人。アメリカで勉強なさったまだ若い(若く見えた)指揮者。
スリランカ人のソプラノさんはキャスリーン・バトルのようないでたちで、とってもチャーミングでした。
メゾとバリトンはシンガポール人。人が好さそうです。
テノールはフィリピン生まれのアメリカ人。

コンサートの感想ですが、
オケは金管が結構ドキドキさせられました。
ソプラノさんはとても好感の持てる歌い手さん。美しい声の持ち主!
メゾさんはたぶんまだ若い(少なくとも私と同世代ぐらい)と思うのですが、なんだろう、あの貫禄!
テノールさんは、いい声だったのですが、ボエームの1幕フィナーレを下げて歌っていらっしゃいました。ハモって退場を聴いたのは初めての経験でした(汗)
バリトンさんは日本に留学経験のある方で、日本でもコンサートで歌っていらしゃることは知っていたのですが今回が聴くのは初めて。すごーく人柄のよさそうな歌でした。ヴォルフラムだから、ま、いいのかな。

曲ですが、前半の最後にR・シュトラウス「薔薇の騎士」より「ばらの献呈」。オケが厳しかったな~。みんな楽譜にかじりつき。指揮者も引っ張っていくのに必死。歌手二人はズレズレ…。
私が最近この曲を歌ったせいもあり、終始ヒヤヒヤしながらきいていました。それとやっぱりこの曲はコンサートといえども少し演技をつけてほしかったかな。

後半の最初はワーグナー「タンホイザー」より序曲。
う~む、金管が・・・。ヴェーヌスの旋律が聞こえてくると、これまた過去に自分が歌ったことがあるせいで、他人事とは思えず「がんばれー」と応援したくなりました。

こちらのオケ、プッチーニがお好きなのか、結構いい音を出していました。

お客さんはというと
 ・客層が若い!高校生ぐらいの子たちが集団で聴きに来ていました。
 ・お客さんの入りはホールキャパの4割ぐらい?おそらく4階席までありそうでしたが、2階席までしか売り出していない様子。1600~2000席のホールの4割程度ですから700~800人程度でしょうか。
 ・欧米人比率高し。しかもそれなりにオシャレして来ている人も多く見かけました。
 ・自分の好きな声や好きな歌の時には体でそれを表現。ヒューヒュー、ぴゅーぴゅーすごかったです。スタンディングオベーションだってしちゃいます。たとえホールの入りが悪くたって、あんなに喜んでもらえたら、演奏者のみなさんもうれしいですよね~。気持ちも乗って、いい演奏ができるかもしれません。お客さんの側も演奏者がいい気持ちで演奏できるように盛り上げるというのも、いいパフォーマンスを引き出すには大事なことかもしれません。

というわけで、東京のオペラ・ガラコンサートと比べるといろいろと「おっとっと」と思うこともありますが、まだまだ若い国です。これから育てばいいんですよ!お客さんが若いなんて、すごくいいことですよね。希望があります。

一方で、東京の特殊性みたいなものも感じました。シンガポールではクラシックのコンサートもあまり行われていないようですし、観客の入りも半分程度と現地在住の方からお聞きしました。

東京にはコンサートがあふれていて、どのコンサートに行ってもある程度のクオリティーが担保されていますよね。それでも演奏者は「演奏の機会がない」と嘆いています。
観客の入りも、4割っていうのはあまり見かけない気がしますが、そんなことありませんか?

近年、日本は世界の中で存在感が薄れてきているといわれています。しかし、アジアにおけるクラシック音楽の浸透度という点においては日本というより東京が何か突出しているものを持っている気がします。
これは日本が可能性を持てる分野のひとつなのかなぁと考えてみたりしている今日この頃です。


最後に…

ホールは冷え冷えのキンキンです。もちろん上着を持参していきましたが、念のためのストール1枚にものすごく助けられました。真夏でも防寒対策は念入りに!


音楽体験 in Singapore。何回まで続くかは謎ですが、次回をお楽しみに!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。